数学の教科書を開いたとき、「2次式」という言葉が出てきて、なんとなく流し読みしてしまった経験はありませんか? 「式の名前が何種類かあるらしい」「1次式と何が違うのか」と、ちょっとモヤモヤしたまま先へ進んでしまいやすいところです。
わたしも最初、「次数」という言葉が出てきた時点で「結局何を数えているの?」と止まった記憶があります。意味の芯が見えないまま例題だけこなしても、あとで使いどころに迷うことが多いので、まずそこを先に見ておくほうがいいなと思いました。
『ゴイノワ』のナギです。この記事では、2次式の意味と、1次式との違い、さらに2次方程式・2次関数との関係まで、順番にほどいていきます。
2次式とは、次数の最大値が2の文字式
2次式とは、式の中で次数が最も高い項の次数が「2」である文字式のことです。
「次数」というのは、その項で文字が何個かけ合わされているかを表す数です。たとえば「x²」はx×xと2個かけられているので次数2、「3x」はxが1個だけなので次数1、「5」のような数字だけの項(定数項)は次数0になります。
式全体の次数は、含まれるすべての項を見て、次数が最も大きい項の値を取ります。たとえば「x²+3x-5」なら、項の次数は順に2・1・0ですから、最大が2になる。これが2次式と呼ばれる理由です。
次数の見方を一度整理しておく
次数の数え方でよく迷うのが、「複数の文字がある式はどう数えるか」です。たとえば「2xy」のように、xもyも1個ずつかけられている場合は、文字の個数の合計が次数になります。xが1個、yが1個で計2個なので、次数は2です。
- x²
-
xが2個かけられている → 次数2
- 3x
-
xが1個 → 次数1
- 2xy
-
xとyが合わせて2個 → 次数2
- 5
-
文字がない → 次数0(定数項)
多項式の場合は、すべての項のなかで次数が最も高いものを見て、式全体の次数が決まります。項ごとにバラバラに見てから、いちばん大きい数字を選ぶ、という手順を踏むと判断がずれにくいです。
1次式と2次式、どこが違う?
1次式と2次式の違いは、式の中で最も次数が高い項が「1」か「2」かという点だけです。グラフで言うと、1次式は直線を描き、2次式は放物線を描くという形の差に出てきます。
| 種類 | 最大次数 | 具体例 | グラフの形 |
|---|---|---|---|
| 1次式 | 1 | 3x+2、x-5 | 直線 |
| 2次式 | 2 | x²+3x-1、2x² | 放物線 |
「2x²」のように、定数項もxの1次の項もない式でも、x²が残っている限り2次式と呼びます。x²の係数aが0でない状態であれば、他の項がゼロでも2次式の定義はそのまま成り立ちます。
ナギx²が残ってれば2次式、がポイントですね
2次式・2次方程式・2次関数の関係
似た言葉が三つ並ぶので、ここは一度ちゃんと分けておきたいところです。まず「2次式」は式の分類名で、方程式や関数である前に、単純に「次数が2の文字式」を指す言葉です。この2次式を素材として使って、方程式や関数が作られます。
「2次方程式」は2次式を使って「=0」の形にした式で、xの値を求めることが目的です。「2次関数」は「y=ax²+bx+c」のようにyとxの関係を表したもので、グラフ(放物線)として可視化できます。どちらも2次式を土台にして作られているという点では同じです。
- 2次式
-
次数の最大値が2の文字式。式の種類の名前
- 2次方程式
-
2次式を使った「=0」の形の式。解を求めるのが目的
- 2次関数
-
y=(2次式)の形で表すxとyの関係。放物線を描く
2次方程式の「ax²+bx+c=0」の左辺が2次式で、2次関数の「y=ax²+bx+c」の右辺も2次式です。その式をどう使うかによって名前が変わる、と考えると少しすっきりします。
2次式の例と見分け方の確認
実際にいくつかの式を見て、何次式かを判断する練習をしてみましょう。手順は、各項の次数を調べて、そのなかで最も大きい次数が何かを見るだけです。
- x²+x-3 → 最大次数2 → 2次式
- 5x² → 最大次数2 → 2次式
- 2xy-5 → 最大次数2 → 2次式
- 3x+2 → 最大次数1 → 1次式(2次式ではない)
「複数の文字がある式はどう判断するの?」と思いやすいですが、2xyのようなケースは文字の個数を合計すれば次数が出ます。xが1個・yが1個で合計2個かけられているので次数2、つまり2次式になります。
「3abc」のような場合は文字が3個かけられているので次数3、これは3次式です。文字の数を数えるという基本の動作を丁寧にやれば、判断に迷いにくくなります。
意味の芯をつかんでおくと先がつながる
2次式は「次数の最大値が2の文字式」という意味で、x²が式の中に残っているかどうかが基本の判断基準です。1次式との違いは次数が1つ上がる点で、グラフ的には直線から放物線に変わります。
次数を数えるときは「各項を個別に見て、最大を選ぶ」という手順を守ることが、判断を間違えないためのコツです。複数の文字がある項でも、文字の個数を合計すれば次数が出るので、一項ずつ丁寧に見ていけば大丈夫です。
次に2次方程式や2次関数の解き方へ進むとき、「そもそも2次式って何だっけ」と戻る手間がなくなります。意味を先に押さえておくと、式の形を見たときの反応が少し変わってくるので、ここで一度確認しておいてよかった、と思える場面がきっと来ます。











