仕事の資料に英字三文字の用語が出てくると、前後を読んでも意味をつかみにくいことがあります。CRMも、顧客名簿なのか営業用のシステムなのか、最初は迷いやすい言葉です。
こんにちは、『ゴイノワ』のナギです。わたしも初めてCRMという言葉を見たときは、「結局、何をするものなの?」というところで一度止まりました。
CRMには、顧客との関係を考える取り組みと、その取り組みを支えるシステムという二つの捉え方があります。まずはこの二つを分けると、仕事で出てきたときも意味を読み取りやすくなります。
CRMを簡単にいうと何?
CRMは「Customer Relationship Management」の略です。日本語では「顧客関係管理」や「顧客管理」と訳され、企業と顧客との関係を長く続けるための取り組みを指します。
顧客を知り、その人に合った対応へつなげる考え方と捉えると、意味の芯が見えてきます。商品を一度売って終わるのではなく、その後のやり取りにも目を向ける考え方です。
- CRMの正式名称
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Customer Relationship Managementです
- 日本語での意味
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顧客関係管理や顧客管理と訳されます
- 目指すこと
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顧客を知り、よい関係を続けることです
たとえば、以前どの商品を買ったのか、どんな相談があったのかを記録します。その内容を次の案内や問い合わせ対応に活かすところまで含めて考えるのがCRMです。
顧客名簿とは少し違う
CRMを単なる顧客名簿だと思うと、意味が少し狭くなります。名簿は氏名や連絡先を保存するものですが、CRMでは購入や相談など、顧客との接点も記録の対象になります。
情報を持っているだけでなく、それを次の対応にどう活かすかまで考えるのが特徴です。誕生日を知っていることより、その情報を使ってどんな案内をするかまで考えるイメージに近いでしょう。
ナギ名簿より一歩先の考え方なんです
わたしがここで気になったのは、「管理」という言葉から、企業側の都合だけで情報を集める印象を持ちやすいことでした。本来は、顧客に合った案内や一貫した対応につなげるためのものです。
考え方とシステムの二つを指す
CRMを調べると、「顧客との関係を築く経営手法」と説明されることもあれば、「顧客情報を管理するシステム」と説明されることもあります。どちらか一方が誤りというわけではありません。
本来の意味は、顧客との関係を続けるための考え方や取り組みです。その取り組みを仕事の中で支えるソフトウェアも、広くCRMやCRMシステムと呼ばれています。
- 考え方としてのCRM
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顧客との関係を長く続ける取り組みです
- システムとしてのCRM
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顧客情報や対応履歴を扱う道具です
前後に「導入する」「入力する」とあれば、システムを指す可能性が高いでしょう。「CRMを強化する」と書かれていれば、顧客との関わり方全体を指している場合もあります。
CRMには何を記録するのか
CRMシステムには、氏名、会社名、電話番号、メールアドレスといった基本情報を登録できます。個人の顧客だけでなく、取引先の企業や担当者を扱う場合にも使われます。
さらに、購入した商品、契約した時期、問い合わせの内容、商談の記録、送ったメールなども管理できます。どの情報を扱えるかは、利用する製品や会社の使い方によって異なります。
| 情報の種類 | 主な内容 |
|---|---|
| 基本情報 | 氏名、会社名、住所、連絡先など |
| 購入情報 | 購入商品、契約日、利用金額など |
| 対応情報 | 問い合わせ、相談、返信内容など |
| 営業情報 | 商談の内容、提案、次の予定など |
| 案内の記録 | メール配信やキャンペーンの反応など |
こうした情報を一か所で確認できれば、担当者が替わった場合も、これまでの経緯をたどれます。顧客が同じ話を最初から説明する負担を減らせる点も、身近な利点の一つです。
実際にはどんな場面で使う?
CRMは営業部門だけで使うものではありません。商品を知ってもらう段階から、購入後の問い合わせ対応まで、顧客と接するさまざまな場面で利用されます。
たとえば、以前買った商品に合う案内を送ったり、過去の相談を確認して返答したりします。店舗、営業、問い合わせ窓口が同じ記録を確認できれば、部門ごとに話が食い違う場面も減らせます。
- 営業での利用
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過去の相談や購入状況を見て提案します
- 問い合わせ対応での利用
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以前のやり取りを確認して返答します
- 案内での利用
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関心や利用状況に合う情報を届けます
顧客から見ると、前回の内容を踏まえて話してもらえるため、会話が進みやすくなります。ただし、記録が古かったり誤っていたりすると、かえって不自然な対応になる点には注意が必要です。
導入すると何が変わるのか
顧客情報が担当者ごとの手帳や表計算ファイルに分かれていると、必要な記録を探すまでに時間がかかります。別の人が対応するときに、過去の話が伝わっていないこともあります。
CRMシステムに情報を集めると、権限を持つ人が同じ履歴を確認しやすくなります。担当者だけが事情を知っている状態を減らし、前回の続きから話せるようになるわけです。
| 導入前に起こりやすいこと | CRMを使った場合 |
|---|---|
| 情報が複数の場所にある | 同じ場所から確認しやすくなる |
| 担当者しか経緯を知らない | ほかの担当者も履歴を確認できる |
| 同じ内容を何度も聞く | 過去の相談を踏まえて対応できる |
| 案内の対象を選びにくい | 購入や関心に応じて分けやすくなる |
ただし、システムを入れただけで顧客との関係がよくなるとは限りません。何を記録し、どんな対応に使うのかが曖昧なままだと、入力の手間だけが増えることもあります。
使い始める前に見る順番
CRMを選ぶ場面では、機能の多さから先に比べたくなるかもしれません。けれど、わたしなら「誰にどんな対応をしたいのか」から見ます。目的が違えば、必要な機能も変わるからです。
たとえば問い合わせの引き継ぎが目的なら、対応履歴の確認しやすさが気になります。営業の提案に活かしたいなら、商談や購入内容をどこまで記録できるかを見たいところです。
- ステップ1
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困っている顧客対応の場面を挙げます
- ステップ2
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その場面で必要な情報を考えます
- ステップ3
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入力や確認を続けられるか試します
ここは勢いで決めたくないんですよね。便利そうな機能が多くても、実際に入力する人が使いにくければ記録は増えません。小さな範囲で試し、仕事に合うかを見る方法もあります。
SFAやMAとはどこが違う?
CRMと一緒に見かけやすい言葉に、SFAとMAがあります。どれも顧客情報に関わるため、説明を読んでいるうちに同じもののように感じる人もいるでしょう。
大まかに分けると、CRMは顧客との関係や対応の記録を幅広く扱います。SFAは営業活動、MAは商品を検討する人への案内や働きかけを主に支えるものです。
| 用語 | 主に支えること |
|---|---|
| CRM | 顧客情報や継続的な関係 |
| SFA | 商談や営業担当者の活動 |
| MA | 見込み客への案内や働きかけ |
ただし、実際の製品には複数の役割を持つものもあります。名称だけできっぱり分けるより、誰が、どの場面で、どんな情報を使う製品なのかを見るほうが理解しやすいでしょう。
CRMという言葉の使い方
仕事の会話では、「CRMを導入する」「CRMに登録する」「CRMを活用する」といった言い方がよく使われます。前後の動詞を見ると、何を指しているのか判断しやすくなります。
「CRMに問い合わせ履歴を入力した」なら、顧客情報を扱うシステムの意味です。「今後はCRMに力を入れる」なら、顧客との関係づくりを含む広い意味かもしれません。
| 使い方 | 考えられる意味 |
|---|---|
| CRMを導入する | 顧客管理システムを使い始める |
| CRMに登録する | 顧客情報や履歴を入力する |
| CRMを活用する | 記録を営業や対応に役立てる |
| CRMを強化する | 顧客との関わり方を見直す |
わたしなら、CRMという文字だけで意味を決めず、その後に続く言葉を先に見ます。「導入」ならシステム、「関係」や「方針」なら取り組みの意味が強い、と考えると読みやすいですよ。
情報を集めるだけでは足りない
顧客情報が多ければ多いほどよいとは限りません。使う予定のない項目まで入力すると、担当者の負担が増え、必要な記録が更新されなくなることもあります。
また、顧客情報には氏名や連絡先などが含まれます。誰でも自由に見られる状態にせず、閲覧できる人や利用目的を社内で決め、適切に扱わなければなりません。
- 記録する理由を決める
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次の対応に使う項目を中心にします
- 更新する人を決める
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記録が古いままになるのを防ぎます
- 閲覧できる人を決める
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顧客情報を必要な範囲で扱います
CRMの中心にあるのは、顧客を数字や名簿として眺めることではありません。記録を手がかりに、前回より少し話しやすい対応へつなげること。そこを外さないほうがよさそうです。
CRMは関係を続けるための仕組み
CRMとは、顧客の基本情報や購入、問い合わせなどの記録を活かし、企業と顧客の関係を続けるための取り組みです。その取り組みを支えるシステムもCRMと呼ばれます。
言葉を見かけたときは、まず考え方を指しているのか、システムを指しているのかを確かめてみてください。さらに、どの顧客情報を何のために使う話なのかを見ると、内容がつかみやすくなります。
今日か明日、仕事の資料でCRMを見かけたら、前後にある動詞を一つ見てみましょう。「導入する」「登録する」「活かす」のどれなのか。それだけでも、言葉の意味を一段深く読めますよ。












