病院の説明や医療の記事で「DIC」という文字を見ても、アルファベットだけでは何のことか想像しにくいですよね。
こんにちは、『ゴイノワ』のナギです。わたしも最初にこの言葉を見たとき、「血が固まる病気なのかな?」というところで一度止まりました。
調べてみると、DICは単に血が固まりやすくなる状態ではありません。血栓と出血という、一見反対に思えることが同時に関係しています。
DICとは簡単にいうと?
DICは「播種性血管内凝固症候群」の略称です。英語ではDisseminated Intravascular Coagulationといいます。
全身の細い血管で血液が過剰に固まり、小さな血栓ができる状態と考えると、まずはつかみやすいです。
- DIC
-
全身の血管内で凝固反応が過剰に起こる状態
ただし、ここだけ読むと「血栓ができる病気」と受け取りそうになります。DICを理解するうえでは、その先に起こることまで見る必要があります。
血栓なのに出血も起こる
DICでややこしいのがここです。体のあちこちで血栓を作るため、血小板や血液を固めるための成分が大量に使われます。
すると今度は、出血した場所で必要な成分が足りなくなることがあります。つまり血が固まりすぎる一方で、出血も止まりにくくなるわけです。
ナギここがDICの少し不思議なところです
「血栓」と「出血」を別々の話として考えると混乱します。同じ凝固反応が過剰に進んだ結果として見ると、つながりがわかってきます。
なぜDICが起こるの?
DICは、それだけが突然現れるというより、別の重い病気や体の状態に伴って起こることがあります。ここも意味をつかむうえで外せない部分です。
日本血栓止血学会やMSDマニュアルでは、感染症やがん、産科の合併症、重い組織損傷など、さまざまな背景が挙げられています。
| 背景 | 例 |
|---|---|
| 重い感染症 | 敗血症など |
| がん | 一部の固形がんや白血病など |
| 産科の合併症 | 常位胎盤早期剥離など |
| 大きな組織損傷 | 重い外傷や熱傷など |
原因を一つだけ覚えるより、DICには背景となる病気や状態があると知っておくほうが、言葉の意味を取り違えにくいと思います。
体には何が起こる?
細い血管の中に微小な血栓ができると、その先へ血液が届きにくくなります。広い範囲で起これば、臓器にも影響が及ぶことがあります。
一方では血液を固めるための成分が消費され、出血しやすくなることもあります。皮下出血などがみられる場合もありますが、現れ方は一様ではありません。
わたしなら「どんな症状が出る病気か」だけで覚えず、血栓ができることと、凝固に必要な成分が使われることをセットで見ます。
普通の血栓症とは何が違う?
「血栓ができるなら、一般的な血栓症と同じでは?」と思うかもしれません。ここは似ているようで、意味を分けておきたいところです。
血栓症では、血栓が特定の血管に生じるケースがあります。DICでは、凝固反応が全身的に進み、多数の微小血栓が生じることが特徴です。
さらにDICでは、凝固に必要な成分が消費されることで出血にもつながります。「血栓がある」という一点だけでは説明しきれないんですよね。
DICという言葉には別の意味もある
ここでもう一度止まっておきたいのが、「DIC」と検索したときに医療以外の情報も出てくることです。実際、DIC株式会社という企業があります。
DIC株式会社は印刷インキなどを扱う化学メーカーです。「DICカラー」や「DICカラーガイド」という言葉なら、医療ではなく色や印刷の話です。
アルファベットの略語は、分野が変わると意味も変わります。前後に「血液」「敗血症」「カラー」「印刷」など何が書かれているかを見るのが早道です。
DICはここまで分かればつかみやすい
DICは播種性血管内凝固症候群の略で、全身の血管内で凝固反応が過剰に進み、小さな血栓が多数できる状態を指します。
その過程で血小板などが使われるため、血栓だけでなく出血も起こり得ます。さらに、背景には感染症やがんなど別の病気や状態があります。
次にDICという文字を見かけたら、まず前後に医療の話があるかを見てみてください。そのうえで「血栓と出血の両方が関わる」と思い出せれば、文章の意味を追いやすくなりますよ。












