「FTM」という3文字をSNSやプロフィール、医療に関する文章で見かけて、何を表す言葉なのか気になった人もいると思います。
『ゴイノワ』のナギです。略語は意味だけ覚えるより、どんな場面で使われ、今はどんな呼び方が選ばれているのかまで知っておきたいんですよね。
FTMは性別に関する文脈では「Female to Male」の略です。ただし、人を指す呼び方なので、相手が自分自身をどう表しているかにも目を向ける必要があります。
FTMとはどんな意味?
FTMは「Female to Male」の頭文字を取った表現です。性別に関する文脈では、出生時に女性と割り当てられ、男性としての性自認を持つ人を表す際に使われてきました。
日本語では「女性から男性へ」と説明されることがあります。まず押さえたいのは、FTMは性別に関する英語の略語だという点です。
- FTM
-
Female to Maleを短くした表現
- Female
-
FTMでは出生時に割り当てられた女性側を示す語
- Male
-
FTMでは男性としての性自認を示す側の語
辞書や大学の用語集でもFTMはこの意味で説明されています。ただし、言葉の受け止め方には個人差があるため、誰に対しても一律に使える呼称とは限りません。
FTMの表記には種類がある
表記は大文字の「FTM」だけではありません。「FtM」や「F2M」と書かれる場合もあり、いずれもFemale to Maleを示す表現として使われています。
読み方を日本語で示すなら、アルファベットを一文字ずつ「エフ・ティー・エム」と読む形が分かりやすいでしょう。文章では表記の違いにも気を取られやすいところです。
- FTMは大文字表記
- FtMと書かれることもある
- F2Mという表記もある
わたしなら、大文字か小文字かよりも、その文章で何を指しているかを先に見ます。略語には別分野の意味もあるため、前後の文脈が手掛かりになります。
どんな場面で使われる?
FTMは、トランスジェンダーに関する説明、プロフィール、研究資料、医療に関する文書などで見かけることがあります。特に以前の資料では比較的よく使われてきた表現です。
日本精神神経学会の過去の診療手引きでもFTMという表記が使われています。このことからも、医療の分野で長く用いられてきた略語の一つだと分かります。
ナギ昔の資料ほどFTM表記を見かけやすそうです
一方で、現在の文章ではトランス男性という表現を目にする機会もあります。同じ人について触れる場合でも、使われる言葉は時代や場面によって変わります。
FTMはどう使えばいい?
言葉の意味を説明するときなら、「FTMはFemale to Maleの略」のように使えます。用語そのものを紹介する文章なら、何の略かを添えると伝わりやすくなります。
人について使う場合は少し注意が必要です。UCSFの用語集では、FTMより「man」や「trans man」などの表現を好む人がいることも説明されています。
- 用語説明では正式名称を添える
- 本人の自称を優先する
- 文脈を見て意味を判断する
ここは意味を取り違えたくないんですよね。本人が使っている呼び方が分かるならそれに合わせると考えると、FTMという語との付き合い方がつかみやすくなります。
トランス男性との違い
FTMとトランス男性は、同じ人を指して使われる場合があります。ただ、言葉が注目している部分はまったく同じではありません。
FTMはFemale to Maleという方向を示す形の略語です。トランス男性は、男性としての性自認に焦点を当てた呼び方として使われています。
| 表現 | 特徴 |
|---|---|
| FTM | Female to Maleを略した表現 |
| トランス男性 | 男性としての性自認を示す呼び方 |
現在はFTMを古めの表現とする大学資料もあります。どちらか一方だけが常に正しいと考えるより、資料の年代や本人が選ぶ言葉を確認するほうが理解しやすいでしょう。
性的指向とは別の話
FTMは性自認に関わる言葉であり、誰を恋愛対象とするかを表す略語ではありません。性自認と性的指向は、分けて考える必要があります。
たとえば、FTMという情報だけを見ても、その人が男性を好きなのか、女性を好きなのか、それ以外なのかは判断できません。恋愛対象をFTMから推測することはできないわけです。
性自認と性的指向は別と覚えておくと、LGBTQ+に関するほかの用語を読むときにも混同しにくくなります。
FTMだけで決めつけない
FTMという言葉を知っても、その人が医療的な処置を受けているか、戸籍上の扱いがどうなっているかまでは分かりません。
トランスジェンダーの人が行う性別移行には、社会的、法的、医療的な方法などがありますが、何を選ぶかは人それぞれです。特定の手続きや治療を前提にしないことがポイントです。
わたしなら、FTMを見ただけでその人の身体や暮らし方まで想像しません。略語が教えてくれる範囲と、そこからは分からない範囲を分けて受け取ります。
今の使われ方も知っておこう
2024年更新のUCSFの用語集では、FTMは2020年代には以前ほど使われなくなっている一方、医療など一部の文脈では意味を持つ表現だと説明されています。
日本の大学病院でも「従来のFTM」と記している例があります。そのため、古い資料から現在の文章まで読むなら、FTMの意味そのものは知っておくと役立ちます。
ただし、言葉の選び方は人やコミュニティによって異なります。2026年9月時点でも、FTMを自分自身を表す言葉として使う人がいることを忘れずにいたいところです。
FTMを見かけたときの読み方
FTMとはFemale to Maleの略で、性別に関する文脈では、出生時に女性と割り当てられ男性としての性自認を持つ人を表す際に使われてきた言葉です。
現在はトランス男性など別の表現も使われ、FTMを好まない人もいます。そのため、人を指すときは本人がどの呼び方を使っているかを見るのが自然です。
次にFTMという文字を見かけたら、その前後に「トランスジェンダー」「医療」「プロフィール」など、意味を示す手掛かりがないか確認してみてください。











