IT資料の略語は、意味を一つ調べただけでは話がつながらないことがあります。CVMもその一つで、Nutanixの構成図を開いた途端に何度も現れる言葉です。
「普通の仮想マシンと何が違うの?」と感じたみなさんも多いのではないでしょうか。わたしも初めて見たときは、利用者が作るVMの一種だと思っていました。
こんにちは、『ゴイノワ』のナギです。CVMはNutanixの内部でストレージやクラスター機能を支える、特別な仮想マシンです。まずは名前の意味から見てみましょう。
CVMとは何の略なのか
Nutanixで使われるCVMは、「Controller VM」の略です。日本語では、コントローラーVMやコントローラー仮想マシンと表現されます。
Nutanix公式の用語集では、ノード上のストレージと、そのほかのクラスター機能を管理するNutanixのVMと説明されています。Service VMという別名もあります。
- Controller VM
-
ストレージやクラスター機能を担う仮想マシン
- Service VM
-
CVMを指す別名として使われる呼び方
- ノード
-
Nutanixクラスターを構成する一台のサーバー
名前にVMと入っていますが、業務アプリを自由に入れて使うVMではありません。Nutanixの機能を内部で動かす制御役と考えると、意味の芯をつかみやすくなります。
NutanixでCVMが担う仕事
CVMの代表的な仕事は、仮想マシンから届くストレージへの読み書きを処理することです。各ノードのディスクを利用し、データを保存したり読み出したりします。
仮想マシンから見ると、データの保存先が必要になります。その要求を受け取り、Nutanixの分散ストレージへつなぐ役割を、各ノードのCVMが担っています。
ナギCVMはストレージの案内役なんですね
ただし、単なる案内役だけではありません。CVMの中ではAOSのサービスが動き、データの配置や複製、クラスター内の通信など、さまざまな処理に関わります。
各ノードに一台ずつある理由
Nutanixのクラスターでは、基本的に各サーバーノードでCVMが一台ずつ動きます。三台のノードで構成された環境なら、それぞれにCVMが置かれる形です。
一台の管理用VMだけですべてを受け持つのではなく、複数のCVMが連携します。この構成によって、各ノードのストレージをクラスター全体で利用できます。
わたしはここで一度止まりました。「中央に一台だけ置くほうが分かりやすいのでは」と思ったからです。けれど、Nutanixは処理を各ノードへ分ける設計なんですね。
データはどのように流れる?
利用者向けの仮想マシンがデータを書き込むと、その要求は同じホスト上のCVMへ渡されます。CVMは受け取った要求を処理し、クラスターのストレージへ反映します。
読み込みでも、基本的には同じノード上のCVMが窓口になります。必要なデータが別ノードにある場合は、CVM同士が通信してデータを受け取ることもあります。
こうした流れを知ると、構成図にある仮想マシン、CVM、物理ディスクの線が読みやすくなります。CVMをデータ処理の中継点として見るのが近道です。
普通の仮想マシンとの違い
CVMも仮想マシンとして動きますが、利用者が作成する一般的なVMとは目的が異なります。業務アプリやWebサーバーを動かすための場所ではありません。
利用者が作る仮想マシンは、User VMやUVMと呼ばれることがあります。一方のCVMは、Nutanix自体のストレージ機能やクラスター機能を支えるために存在します。
| 種類 | 主な役割 |
|---|---|
| CVM | Nutanixのデータ処理やクラスター機能を担う |
| User VM | 業務アプリや各種サーバーを動かす |
| 管理用VM | 製品や構成によって管理機能を提供する |
CVMは利用者が自由に用途を決めるVMではない点を押さえておきましょう。画面上でVMとして表示されても、一般のVMと同じ扱いはできません。
AHVとCVMは同じものではない
CVMと一緒に見かけやすい言葉がAHVです。どちらもNutanix環境に登場しますが、AHVは仮想マシンを動かすためのハイパーバイザーを指します。
ハイパーバイザーは、物理サーバーのCPUやメモリを複数の仮想マシンへ割り当てる基盤です。CVMも、その基盤上で動く仮想マシンの一つに当たります。
言い換えると、AHVは仮想マシンを動かす土台であり、CVMはその土台の上でNutanixの機能を担う存在です。名前が並んでいても役目は別なんですね。
AOSとの関係も知っておきたい
AOSは、Nutanixのデータサービスを提供するソフトウェアです。公式ドキュメントでは、AOSがハイパーバイザー上のCVMとして導入されると説明されています。
ここは少し言葉が重なって迷いやすいところ。CVMは仮想マシンという入れ物に近く、AOSはその中で動くNutanixのソフトウェアと考えると分けやすくなります。
- AHV
-
仮想マシンを稼働させるハイパーバイザー
- CVM
-
Nutanixの機能を動かす特別な仮想マシン
- AOS
-
CVM上でデータサービスを提供するソフトウェア
わたしなら、まず「土台」「仮想マシン」「中で動くソフトウェア」の順に分けて覚えます。略語だけを暗記するより、三者のつながりを説明しやすくなるからです。
CVMを見分ける三つの手がかり
CVMという略語は、Nutanix以外の分野でも使われます。文書の中で見かけたときは、前後の言葉からController VMを指しているか判断する必要があります。
確認するときは、次の三点を順番に見ると意味を選びやすくなります。略語だけを切り離さず、どの製品や処理の説明に出てきたかを見るのがコツです。
- 資料の前後にNutanixがあるか
- ノードごとに配置されているか
- ストレージ処理を担っているか
Nutanix、AOS、AHV、Prism、ノードといった言葉が周囲にあれば、Controller VMを指す可能性が高いでしょう。ひとつずつ手がかりを拾えば迷いにくくなります。
停止や設定変更には注意が必要
CVMはNutanixの内部処理を担うため、一般のUser VMと同じ感覚で停止するものではありません。ストレージへのアクセスやクラスターの動作に影響する可能性があります。
Nutanixには、一部のCVMやノードで障害が起きても処理を続けられる仕組みがあります。ただし、どの状態でも停止してよいという意味ではありません。
ここは勢いで決めたくないんですよね。保守や再起動が必要な場合は、利用中のAOSやAHVの版に合った公式手順を確認し、クラスターの状態を見ながら進めます。
CVMの障害時はどうなる?
各ノードの仮想マシンは、通常、そのノード上のCVMを通じてストレージへアクセスします。そのため、CVMの停止中は同じノードのデータ処理に影響が出ます。
一方で、Nutanixは複数のノードとCVMが連携する構成です。障害の内容やクラスターの状態によっては、仮想マシンを別ノードで再稼働させる対応が取られます。
「CVMが一台止まったら、クラスター全体が必ず止まる」と単純には言えません。ただし影響範囲は構成で変わるため、ログやアラートを見ずに判断しないほうがよいでしょう。
CVMでよくある勘違い
一つ目は、CVMをNutanixの管理画面そのものだと思うことです。管理画面として使われるPrismとCVMには関係がありますが、同じ意味ではありません。
二つ目は、CVMをバックアップ用のVMだと思うこと。データの複製や保護に関わる処理はありますが、CVM自体を単純なバックアップ置き場と呼ぶのは正確ではありません。
三つ目は、CVMをAHVの別名だと思うことです。AHVはハイパーバイザー、CVMはその上で動く仮想マシン。ここを分けるだけでも、資料の読み違いがかなり減ります。
資料を読むときの順番
Nutanixの構成図を見るときは、最初に物理ノードの枠を探します。その中にAHVなどのハイパーバイザーとCVM、利用者向けの仮想マシンが描かれているはずです。
次に、User VMからCVMへ向かう線と、CVMからディスクや別ノードへ向かう線を見ます。これで、データ要求がどこを通るのかを追いやすくなります。
最後にAOSやPrismの説明を読むと、個々の言葉が結びついてきます。わたしは略語から覚えるより、構成図の中で居場所を探すほうが理解しやすいと感じます。
CVMの意味をつかむために
NutanixにおけるCVMは、Controller VMの略です。各ノード上で動き、ストレージへの読み書きやクラスターの機能を支える特別な仮想マシンを指します。
AHVは仮想マシンを動かす土台、CVMはNutanixの機能を担うVM、AOSはそこで動くソフトウェア。この関係を押さえると、似た略語を区別しやすくなります。
次にNutanixの資料を開いたら、各ノードの中にあるCVMを一つ探してみてください。そこから仮想マシンとディスクへの線を追うと、役割がぐっとつかみやすくなりますよ。











