4型アレルギーとは?遅延型と呼ばれる理由をわかりやすく解説

「アレルギーって、花粉症とか食物アレルギーのことでしょ?」と思っていたら、実は医学的には4つの型に分類されていて、4型はそのなかでも少し仕組みが違う。調べ始めたとき、わたしもそこで一度止まりました。

『ゴイノワ』のナギです。今回は4型アレルギーについて、仕組みから日常との関わりまで、できるだけ平らな言葉でほどいていきます。

「金属アレルギーって聞いたことある」「ピアスをつけたら耳がかぶれた」という経験がある方には、特に読んでほしい内容です。

目次

4型アレルギーってどういう意味?

アレルギー反応は、1963年にクームスとゲルという研究者が提唱した分類で、Ⅰ型からⅣ型の4種類に分けられています。この分類は今も医療の現場で広く使われています。

そのⅣ型にあたるのが、「遅延型アレルギー」とも呼ばれる4型アレルギーです。Ⅰ型が花粉症や食物アレルギーのように「すぐ反応が出る」タイプなのに対して、4型は抗原に触れてから症状が出るまでに24時間から72時間かかるのが特徴です。

「なんでそんなに時間がかかるの?」と思うかもしれませんが、これは関わる免疫の仕組みが他の型とそもそも違うからです。

1型との一番大きな違いは何?

Ⅰ型アレルギーは「液性免疫」が主役で、IgEという抗体が関与します。花粉が鼻に入ってすぐくしゃみが出るのは、この抗体が素早く反応するからです。

一方、4型アレルギーは細胞性免疫が主役です。T細胞(リンパ球の一種)が抗原に反応してサイトカインを放出し、マクロファージなどを呼び寄せて炎症を起こします。T細胞が動き出すまでに時間がかかるため、「遅延型」という名前がついています。

もう少し整理すると、こんな構図です。

Ⅰ型(即時型)

IgE抗体が関与。数分〜1時間以内に症状が出る。花粉症・食物アレルギーなど。

Ⅳ型(遅延型)

T細胞が関与する細胞性免疫。24〜72時間後に症状が出る。接触皮膚炎・金属アレルギーなど。

抗体が関わらないというのが、ⅠからⅢ型と大きく違うポイントです。血液検査でIgEを調べてもⅣ型の反応は見えにくく、診断にはパッチテストという別の検査が使われる理由もここにあります。

「感作」と「惹起」、2段階で起きている

4型アレルギーには、「感作相(かんさそう)」と「惹起相(じゃっきそう)」という2つの段階があります。最初に原因物質と触れたとき、体はすぐに反応せず、T細胞がその物質を記憶します。これが感作相で、だいたい1週間ほどかけて静かに進みます。

次に、同じ物質に再び触れたとき、記憶していたT細胞が一気に反応して炎症を起こします。これが惹起相です。「初めてつけたピアスは平気だったのに、何度もつけていたらかぶれてきた」という経験がある方は、この感作が進んでいた可能性があります。

ナギ

最初は大丈夫でも、あとからかぶれるのはこれが理由なんですよね

日常でよく見る4型アレルギーの例

4型アレルギーは、身のまわりの生活用品との接触で起きやすいのが特徴です。原因となりやすい物質は、金属、化粧品、ヘアカラーの染料、ゴム製品、植物など多岐にわたります。

代表的な疾患としてよく挙げられるのが、アレルギー性接触皮膚炎・金属アレルギー・ツベルクリン反応・移植拒絶反応などです。ツベルクリン反応を知っている方は学生のころに受けた経験があると思いますが、あの反応もⅣ型アレルギーの一種です。

化粧品なら顔や目のまわり、ピアスなら耳、シャンプーなら頭皮や手のひらなど、症状が出る場所が「触れた場所」に限定されやすいのも4型アレルギーらしさのひとつです。

診断に使われるパッチテストとは

Ⅳ型アレルギーの診断に使われるのが、パッチテストという検査です。原因が疑われる物質を薄いシール状のテープに含ませ、背中や腕の皮膚に48時間貼り付けます。テープを剥がしてから30分後、さらに72時間後、7日後と複数回にわたって判定を行います。

わたしがこの検査を知ったとき、「なんでそんなに何回も見るんだろう?」と思ったんですよね。でも4型アレルギーが遅延型である以上、一度見ただけでは反応の有無が確認できないので、時間をおいて複数回見る必要があるわけです。

アレルギーの血液検査(IgE検査)とは別の検査なので、「血液検査で異常なし」と言われたことがあっても、接触部位だけかぶれるような症状が続く場合はパッチテストを皮膚科で相談してみることができます。

4型アレルギーを頭に置いておくと見えること

4型アレルギーは、「抗体ではなくT細胞が関与する、遅延型の細胞性免疫によるアレルギー反応」です。症状が出るまでに時間がかかること、初回接触では気づきにくいこと、診断に血液検査ではなくパッチテストが使われることが、他の型とは大きく違う点です。

「かぶれが治らない」「特定のアクセサリーをつけると必ず耳が腫れる」「ヘアカラーのたびに頭皮がヒリヒリする」という場合は、4型アレルギーの可能性として皮膚科に相談できます。原因物質が特定できれば、日常で避けることができるので、診断してもらう意味はあります。

「何に反応しているんだろう?」と思ったとき、最初に確認できるのは「どの場所に・何が触れているか」です。症状が出る場所と、そこに触れているものを一度書き出してみると、皮膚科を受診したときにも話が伝わりやすくなります。

情報は更新時点のものです。最新情報は公式サイトもあわせてご確認ください。

この記事を書いた人

「ゴイノワ」ナギ

『くらしごと』では、暮らしの中で気になることや、動く前にちょっと確認しておきたいことをわかりやすくまとめています。

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